旅レレ -Viaje con Ukulele- (^^)

【きゃさ工房ウクレレ製作⑤】"クロスブレイシング"を施す。

おひさ、ヲータケだ。ウクレレづくりもようやく折り返し地点かなー!

ブレイシングとは

http://www.guitar-shop.jp/blog/wp-content/uploads/2016/10/lattice-bracing.jpg

弦楽器は、材木・パーツ・設計など様々な要素が音質に関わってくる。当然か。

中でも、トップ裏に施す『ブレイシング』という工程は、最重要な作業の一つだ。

 

ざっくり説明すると、ブレイシングとは

力木(ちからぎ)とも呼ばれる板の裏に張ってある補強の骨組みのこと。

この骨組みは、板が歪まないように補強する意味はもちろんのこと、音の伝達板にもなっており、組み方や精度、どれくらいの強さで貼られているか、等で音はめちゃくちゃ変わります

現在アコースティックギターに採用されているブレイシングパターンはほとんどが「Xブレイシング」と呼ばれるMartinが考案したメインの骨組みが「X」の形をしたものがベースになっています。

出典:ギターの構造について知りたい!

とのこと。ほぇ〜

 

この、「めちゃくちゃ変わる」って書いてるけど、ぶっちゃけ、ウクレレづくり童貞の僕は「実際、何が、どれくらい変わるのか」わからなかった。童貞だから無理もない

 

そんな童貞僕氏は、札幌市西区は八軒の加藤鷹ゴールドフィンガー・たにもっさんにも躊躇なく愚問をぶつける。

 

ブレイシングで音ってそんな変わるんですか?

 

 

仮に25万円のウクレレがあるなら、ブレイシングに15万くらいの価値はあるね。

 

 

!!!!!

 

 

 

 

 

普段しょーもない下ネタを嬉々と話すたにもっさんも、楽器の話になるとウソはつかないゴールドフィンガーたる所以だ。

そんなこんなで、ブレイシングの重要性をヌルッと把握し、いよいよ作業に移る。

 

クロスブレイシング

http://www.guitar-shop.jp/blog/wp-content/uploads/2016/10/scallop-bracing.jpg

今回使用しているトップ材は"オリーブ"で、数あるトップ材の中でも「薄く、柔らかい」部類に含まれる。

関連記事:【きゃさ工房ウクレレ製作②】材木を決める。

翻って、それは耐久性の低さも意味している

 

現に、かつてトップにオリーブ材を用いて作ったきゃさ工房ウクレレは、トップにヒビが入ってしまった作品もあったりする

ちなみに、現物を見せてもらったけど写真撮り忘れた。許してベイビー。

 

もちろん、このヒビ割れは材木の特性のみが原因じゃない

たにもっさんによれば、ブレイシングにも一因があるという。

 

きゃさ工房は通常、ウクレレ対して"オイハタブレイシング(尾伊端ブレイシング?)を採用している。一般的なブレーシングのひとつらしい。

ハワイアンコアやスプルースなどのポピュラーな材には、オイハタブレイシングが定番っぽいんだけど、今回使用するオリーブ材にとっては若干不安がある。

 

というのも、先に記した"割れてしまったオリーブトップのウクレレ"もオイハタ式を採用していた。で、割れてしまった。

 

この経験とたにもっさんのアドバイスから、今回は"クロスブレイシング"を採用することにした。

 

こちらが完成図。

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言わずもがな、クロスされた木組みが特徴的で、ウクレレにしてはかなりイカつい仕上がり。見た目通り、かなり頑丈になる。

というのも、クロスブレイシング、通常アコースティックギターに用いられるくらいなので、頑丈なのは当然やね

 

もちろん、ブレイシングにも様々な種類がある。参考にこのサイトとか。

www.guitar-shop.jp

 

ちなみにちなみに、この木組みは全てたにもっさんが行ったため、作業比率は97.9934%くらいたにもっさん作になったと思う

もはや、きゃさ工房製として売り出せるレベルだ...w

 

スキャロップド加工もしちゃう

ちなみに、ただ単にクロスブレイシングを張っただけだと、カチコチの状態で、木質を反映した音は出ない。

ゴリゴリした音のウクレレなんて誰も聞きたくないしょ。笑

 

というわけで、この木組みを"スキャロップド加工"していく。

英語の「scallop(帆立貝)」から来た言葉で、「(帆立貝のように)波状にくり抜かれた」という意味です。

ブレーシングで使われる「スキャロップド」とは、力木が波状に削り取られていることを示しますトップの鳴りを最大限に活かすためには、ブレーシングの質量を減らす必要があるのですが、ただ単に力木を細くするだけでは弦の張力に耐えられません。先人たちは試行錯誤の結果、波状に削ることで音響と強度を高次元で両立することに成功しました。軽いタッチでもボディ全体が鳴りやすく、フィンガーピッキングのスタイルに適しています。

引用:http://www.guitar-shop.jp/blog/sound/bracing.html

 

音響と強度を極限にまで追求した結果、このスキャロップ加工が生まれたわけだ。

先人 is 知恵。

 

ということで、スキャロップしていきましょう。

たにもっさんがある程度ガイドラインを整備してくれたので、ヲータケも製作に参加する。

 

さすがにちょっとは頑張らないと各方面からバッシング食らいそうだしw

 

ま、正確にはこの動画はスキャロップド加工してる場面じゃないけどねw

雰囲気は大事。

 

 

音はかなり変わる

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たにもっさんからOKを頂き、めでたくブレイシング完了。

 

と思いきや、トップ材を指でコンコンと叩きながら、最終的な音響チェック。

音の大部分はブレイシングに左右されることもあり、このチェックが死ぬほど大事っぽい。たにもっさんも鬼気迫る表情でカンナを入れるわけです。

冗談でなく、少し削るだけでかなり音が変わる。鈍感なヲータケでもわかるくらいに。

これがまた面白いんだよね。木は生きているんだなぁ。

 

 

ということで、フィニッシュ。価値ある作業を終えて、戯れる図。

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"穴があったら、指入れたい"(谷本光 , 1974~, ウクレレ製作家)

 

 

ウクレレづくりは続く.....。

 

 

 

ウクレレ製作の過去記事はこちらから!

【きゃさ工房ウクレレ製作①】デザインを決める。

きゃさ工房ウクレレ製作②】材木を決める。

きゃさ工房ウクレレ製作③】トップをつくる。

【きゃさ工房ウクレレ製作④】ボディを"彫る"。